自分の意見で生きていきたい

ちきりんさんの「自分の意見で生きていこう」を読んだ。目から鱗だった。
これまで自分が出してきたつもりだった意見は、かなり の部分がポジションを明らかにしていない=反応だったことがわかった。


2年ほど前に、仕事で付き合いのある組織のトップの人と話をする機会があった。

「自分の意見は大事にしなければいけない。自分の意見というもの は自分の財産だと思っている。」

「自分の意見、ですか。」

「そう。うちの組織には俺以外自分の意見を言う者がいない。〇〇 課長(普段私が付き合いのある現場担当者)にも、自分の意見をも て、と再三言っているのだが。。。」

当時は、言っていることが腑に落ちた感じではなかったのだけれど、なんとなく真理的なものを含んでいるような気がして心に残っていた。

その後、その人は組織を去り、別の人がその組織のトップになったのだけれど、その人も意見を持たない人だった。
その組織の経営は(環境変化の影響も大きいのだが)立ち行かなくなり、最近の理事会でも組織の行方を左右する議題が出されたものの、誰も意見を言わなかったと聞いた。


先日、仕事で新たな仕組みをつくるので、その素案に対して意見をもらいたい、という依頼があった。
これまでも似たような依頼はよくあったのだけれど、ポジションを明らかにしない質問ばかりを出してしまっていた。

「ヨシ」と思い、小一時間ほど考えて、その素案に対してポジションをとった意見を出してみた。

意見を書いてみての感想だが、ポジションを明らかにした意見は( 特に反対意見は)ちょっとキツい感じがするのだ。
だから、これまでは「この意見は間違っているかもしれないのに、 キツい感じのことを書くのもな。。。」と、ポジションを明らかに しない質問ばかりをしてきた。

ちきりんさんは、意見には正しいも間違っているもない、という。
意見を書いた結果、たとえちょっとくらい誤解されたとしても、間違った意見なんてないんだ、と思うことでとても勇気づけられた。

何より、自分の意見を書いてみて気持ち良かった。早く他の人にも 見せたい、とも思った。


これからは自分の意見で生きていきたい。